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​【知財・特許に向いている人】ただの「事務」でも「弁護士」でもない。発明家の夢を「最強の権利」に変え、一言一句で競合をねじ伏せる「技術翻訳家」の才能5選

目次

​「難しそうな法律家」? いいえ、あなたは「発明の通訳」であり「言葉の建築家」です。

​「知財部(知的財産部)に行きたいです。最新技術に触れられるし、弁理士みたいでカッコいいし、手に職をつけたいからです!」

理系出身の学生や、法律に強い文系出身者から、こうした熱い志望動機をよく耳にします。

​しかし、現場で戦う現役の知財部員は、分厚いファイルを積み上げながら、静かにこう問いかけるでしょう。

「では、研究者が持ってきた『なんか凄いエンジン』の図面を見て、その凄さを『小学生でも分かる論理的な文章』に書き直せますか? 特許庁の審査官から『これ、30年前の技術と同じだね(拒絶)』と全否定された時、心が折れることなく、屁理屈に近いロジックをひねり出して『いや、ここが決定的に違います!』と反論する手紙を10ページ書けますか?」

​知財・特許(Intellectual Property)の仕事。

それは、ドラマのように法廷で派手に戦う仕事ではありません(それは弁護士の仕事です)。

あなたの主戦場は、静寂に包まれたデスクの上。

まだ世の中にない「発明(アイデア)」という形のないものを、「文章(権利)」という形あるものに変換し、他社が入ってこられないように鉄壁の城壁を築く「言葉の建築家」です。

​研究者は「技術」を作りますが、それを「お金(独占権)」に変えるのはあなたです。

今回は、理系の「技術知識」と文系の「表現力」が高度に交差する、知財に向いている人の「リアルな適性」を5つ紹介します。

必要なのは、六法全書の暗記力ではありません。

新しい技術への「尽きない好奇心」と、言葉の意味にこだわり抜く「オタク気質」です。

​特徴1:【言葉のフェチ】「てにをは」一つで数億円を守る

​知財の仕事は、突き詰めれば「言葉選び」です。

特許の明細書(出願書類)、特に権利範囲を定める「請求項(クレーム)」において、言葉の定義は命です。

  • ダメな例
    「このロボットは、二本の足で歩く
  • あなたの修正
    「待ってください。『歩く』と書いてしまうと、車輪で動くロボットを他社が作った時に権利侵害だと言えません。『移動手段を有する』に書き換えましょう。そうすれば、車輪でもキャタピラでも、未来の反重力装置でも権利が取れます」

​「歩く」と書くか、「移動する」と書くか。

このたった一つの単語の違いで、将来、競合他社を排除できる範囲(権利範囲)が劇的に変わり、会社の利益が数億円単位で変動します。

向いている人は、辞書を引くのが好きな「言葉のフェタク(フェチ+オタク)」です。

曖昧な表現を絶対に許さず、論理的に抜け漏れのない表現をパズルのように組み立てられる能力が求められます。

​特徴2:【技術の翻訳家】「天才の直感」を「凡人の論理」にする

​社内の発明者(エンジニアや研究者)は、往々にして自分の発明を説明するのが下手です。

「なんかこう、グワッと出力が上がるんだよ! すごいだろ!」と感覚で語ったりします。

​向いている人は、この抽象的な「なんか凄い」を、特許庁の審査官(第三者)が理解できる「論理的な文章」に翻訳します。

「なるほど、グワッとなるのは、このバルブの開閉タイミングが従来より0.1秒遅れるからですね? つまり『遅延機構』こそが、この発明の進歩性の核ですね?」

​天才の頭の中にあるカオスなアイデアを整理し「発明の本質(何が新しくて、何が従来と違うのか)」を抽出する。

あなたは、エンジニアと法律家の間に立つ「高度な通訳」なのです。理系出身である必要はありませんが、技術へのリスペクトは必須です。

​特徴3:【拒絶を楽しむ】「No」と言われてからが勝負

​特許出願は、出して終わりではありません。

むしろ、出した後に特許庁から高確率で「拒絶理由通知(あなたの発明は特許として認めません)」が届きます。

「似たような技術が昔ありました(新規性なし)」「容易に思いつきます(進歩性なし)」と、全否定されることも日常茶飯事です。

​普通の人なら「ダメだったか……」と落ち込みますが、向いている人はここでニヤリと笑います。

「審査官め、ここを突いてきたか。でも、引用文献Aと我々の発明は、構造は似ているけど『目的』が違う。こっちの論文を引用して反論(意見書提出)すれば、覆せるな」

​否定されることを前提とし、そこからどうロジックを組んで「Yes(特許査定)」と言わせるか

この審査官との文通(ディベートのような知的ゲーム)を、粘り強く楽しめる「負けず嫌い」な性格が最強の武器になります。

​特徴4:【情報の探索者】「先行技術」の海に潜る

​新しい発明をする前に、「同じものが世の中にないか」を調べる「先行技術調査」も重要な仕事です。

これは、広大な砂浜で一粒のコンタクトレンズを探すような、気の遠くなる作業です。

​Google検索だけでなく、専門の特許データベース(J-PlatPatなど)を駆使し、10年前、20年前の古い特許文献を何百件も読み込む。

英語の論文や、時には中国語の文献までチェックして、「抜け穴」を探します。

​向いている人は、この地味な「検索作業(サーフィン)」に没頭できる人です。

「あった! 15年前に似たアイデアが出てる! ……でも待てよ、微妙に配線の構造が違うから、この違いを強調すればウチの特許は通るぞ!」

宝探しのように過去の知見を掘り起こし、自社の立ち位置を確認する「探究心」が必要です。

​特徴5:【事業の軍師】「取る」だけでなく「邪魔する」

​知財の仕事は、自社の権利を取るだけではありません。

ライバル会社の特許を調べ、「このままだとウチの新製品が訴えられる」と警告したり、逆に「相手の特許を無効にする」ために動いたりします。

​向いている人は、「陣取り合戦(戦略シミュレーションゲーム)」が得意です。

「A社がこの分野の特許を固めようとしている。先回りして周辺特許(パラメーター特許など)を取って、A社の動きを封じよう」

「この技術はあえて特許出願せず、ブラックボックス化して秘密にしておこう(ノウハウ秘匿)」

​法律知識を武器に、ビジネスという戦場で自社の領土(マーケット)を守り、敵の侵攻を防ぐ。

涼しい顔でデスクワークをしていながら、頭の中では常に「高度な戦争」をしているのです。

​AI時代、知財は「調査係」から「IPストラテジスト」へ

​「先行技術調査や、明細書のドラフト作成はAIで自動化される」と言われます。

確かに、「キーワードで似た特許を探す」「定型的な文章を書く」ことはAIの方が圧倒的に速く、正確でしょう。

​しかし「発明者との対話から新しいアイデアの種(インサイト)を引き出す」「競合他社の裏をかく知財戦略を立てる」「審査官の心証を良くするような、人間味のある意見書を書く」ことは、AIにはできません。

​AIは、「この技術は今は儲からないけど、10年後に市場がこう変わるから、今のうちに特許の網を張っておこう」という「未来への投資判断」はできません。

​面倒な調査作業から解放されたあなたは、より経営に近い視点で「どの技術を独占すれば会社が勝てるか?」を描く「IPストラテジスト(知財戦略家)」として、CTO(最高技術責任者)の右腕となるでしょう。

​あなたは会社の「未来の富」を設計している

​もしあなたが、

「細かい文字ばかり読んで目が疲れる」

「成果が出るのが数年後で、やりがいを感じにくい」

「マニアックすぎて誰にも仕事内容を理解されない」

と悩んでいるなら、思い出してください。

​あなたが苦労して権利化したその特許一枚が、10年後に会社に「数億円のライセンス収入」をもたらすかもしれません。

あなたが書いた一文が、強力な競合他社の参入を防ぎ、自社製品のシェアを守り続けています。

​あなたは、目先の売上ではなく、会社の「未来の富(無形資産)」を設計しているのです。

発明という「原石」を、特許という「宝石」に磨き上げ、会社の金庫に収める。

その静かで、しかし偉大な仕事を、どうぞ誇りに思ってください。

あなたの「隠れた才能」と「お疲れ度」、こっそり測ってみませんか?

「記事を読んで『これ私のことかも?』と思ったけど、実際どうなんだろう?」
「毎日『拒絶理由通知』と戦いすぎて、プライベートでも理屈っぽくなっているかも……」

そんなふうに思った方のために、うしろぽっけでは2つの無料診断を用意しました。
どちらも登録不要、休憩時間の1分でできるので、仕事の息抜きにポチポチっと遊んでみてください。

① 12問でわかる「バックオフィス適職診断」

一口に事務職と言っても、「数字を扱う経理タイプ」もいれば、今回の記事のように「言葉と論理で発明を守る知財タイプ」もいます。
心理学(RIASEC理論)に基づいて、あなたの性格が一番輝くポジションを分析します。

② 笑うのに疲れたら。「職場ピエロ度診断」

知財は、研究者と特許庁の板挟みになりながら、論理的に戦い続けなければなりません。
「本当は『もっとわかりやすく説明してよ!』と叫びたいのに…」と、ストレスを溜め込んでいませんか?
そんなあなたの「心の摩耗度」を可視化してみませんか?

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