なぜDXは「めんどくさい」のか。ツールを導入するほど事務の仕事が増える皮肉な正体

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効率化の先に待っていたのは、「新しい雑用」だった

​「DX(デジタルトランスフォーメーション)」

この数年、ビジネスシーンでこの言葉を聞かない日はありません。システムを導入し、ペーパーレス化を進め、最新のAIツールを使いこなす。そうすれば、煩わしい事務作業から解放され、誰もがクリエイティブな仕事に集中できる……。

​そんな綺麗な未来予想図を信じて、重い腰を上げて新しいツールを導入した結果、現場で起きているのはどんなことでしょうか。

​「操作方法を覚えるための会議が増えた」

「システムに入力するために、一度データを整形する手間が生まれた」

「パスワードを忘れ、ログインできないという問い合わせに追われている」

​……もし、あなたが今、そんな「DXの二次災害」とも呼べる状況に疲弊しているのなら、それはあなたの能力不足でも、現場のITリテラシーが低いからでもありません。

​「便利」が「重荷」に変わる、ボタンの掛け違い

​多くのツール導入が失敗するのは、現場にある「事務の摩擦」を無視して、外側から無理やり「正解」を押し付けてしまうからです。

​本来、道具は人間の手の延長であるはずです。手に馴染み、何も考えなくても使える。それが「良い道具」の条件です。しかし、今のDXの多くは、人間がシステム側に歩み寄り、機械の都合に合わせて自分の動きを変えることを強いています。

​効率化しようとして入れたツールが、皮肉にも新しい雑用を生み出している。

この「めんどくさい」という感情の正体は、理想と現場のあいだにある、あまりに不格好なズレにあります。

​この記事では、なぜツールを増やすほど現場が疲弊していくのか、その裏側にある構造的な問題について、忖度なしに切り込んでみたいと思います。派手な成功事例の裏で、誰もが口をつぐんでいる「現場の本音」から話を始めましょう。

100の機能が100倍の「入力の壁」を作る

​DXを推進しようとすると、つい「何でもできる多機能なツール」を選びたくなります。しかし、現場を疲弊させる最大の原因は、この「多機能さ」そのものにあります。

​本来、事務作業の目的は「正しいデータを、正しい場所へ届けること」です。それなのに、最新のシステムを導入した途端、その目的の前に巨大な「入力の壁」が立ちはだかります。

  • ​ひとつの数字を報告するために、5つの階層を辿り、3つの確認ダイアログをクリックする。
  • ​システムの仕様に合わせて、手元のExcelデータをわざわざ加工し直す。
  • ​機能を使いこなすために、100ページを超えるマニュアルを読み込む。

​これらはすべて、本来の仕事ではない「システムを動かすための労働」です。ツールを導入して「便利になった」と感じるのは、その報告を受け取る管理側だけ。入力する側にとっては、「新しい手順という名の摩擦」が増えただけに過ぎません。

​「システムに合わせる」のをやめにする

​なぜ、これほどまでにDXは「めんどくさい」のでしょうか。

その答えは単純です。「人間がシステム側に歩み寄っているから」です。

​世の中に溢れている汎用的なツールは、何万社もの企業が使えるように設計されています。そのため、どうしても「あなたの会社の、あなたの癖」にはフィットしません。

  • ​「このボタン、もう少し左にあれば押しやすいのに」
  • ​「スマホからだと、文字が小さくて入力する気が起きない」
  • ​「この項目、うちの部署では絶対に使わないのに、飛ばせない」

​こうした小さな違和感は、1回だけなら我慢できるかもしれません。しかし、毎日繰り返される事務作業において、この「1ミリのズレ」は、やがて無視できないほどの精神的ストレスとなって蓄積されます。

​私たちが目指すべきなのは、人間がシステムを学習することではなく、仕組みのほうが人間の手に馴染んでくる状態です。

事務の摩擦を消すための3つの問い:

  1. ​そのツールは、スマートフォンの片手操作で完結しますか?
  2. ​入力項目は、必要最低限(3項目以内)に絞られていますか?
  3. ​画面を開いた瞬間、次に押すべきボタンが直感的にわかりますか?

​「うしろぽっけ」に忍ばせる小さな解決策

​「うしろぽっけ」が提案するのは、会社全体を揺るがすような大掛かりな変革ではありません。あなたの指先にある、その小さな「めんどくさい」を一つひとつ丁寧に拾い上げ、滑らかにするための「手のひらサイズの道具」です。

​市販のツールのような派手な機能はありません。

でも、スマホで開いた時の指の届きやすさ、目に優しい色使い、そして「迷わせない」ための極限まで削ぎ落としたインターフェース。そこには、プログラミングという技術を「人間の機嫌を損ねないために使う」という、私たちのこだわりが詰まっています。

​DXを「やらされるもの」から「自分を楽にするための道具」に変える。

そのための第一歩は、重すぎるシステムを導入することではなく、自分の手のひらの中にある入り口を、少しだけ整えてみることから始まります。

​その「めんどくさい」一緒に整理しませんか

​もし今、あなたがツールの導入で以前より忙しくなっていたり、現場の摩擦を感じて立ち止まっていたりするなら、一度お話を聞かせてください。

​私たちは、あなたの会社の複雑なルールを否定しません。その「ゆらぎ」や「癖」を汲み取った上で、どうすれば一番楽に、機嫌よく仕事が進められるかを一緒に考えます。

​キラキラした成功体験ではなく、「今日、明日からの事務が、ほんの少しだけ軽くなる」。そんな地に足のついた仕組み作りをお手伝いします。

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