あなたが倒れても、誰も文句は言わないけれど
「明日、熱が出たらどうしよう」
「親に何かあったら、このプロジェクトはどうなるんだろう」
そんな不安が、寝る前にふと頭をよぎる。でも次の瞬間、「いや、自分がやるしかないんだ」と無理やり思考をシャットダウンして、またパソコンを開く。
「仕事の代わりがいないから休めない」と検索してこの記事に辿り着いたあなたは、きっとこれまで、何度もその「責任感」だけで現場を支えてきたはずです。
でも、あえて言わせてください。その「あなたにしかできない仕事」というのは、一見するとプロフェッショナルで格好いい響きですが、実態はただの「属人化という名の、出口のない檻」です。
あなたが休めないのは、あなたの能力が足りないからでも、周りのやる気がないからでもありません。「あなたが頑張れば、なんとかなってしまう」という状況に、組織全体が甘えきっている。その構造そのものが、もう限界なんです。
根性で乗り切るのにも限界があります。
精神論で自分を鼓舞するのも、もう疲れたはずです。
必要なのは、「頑張らなくても回る冷徹な仕組み」と、それを構築するための「ちょっとしたズル賢さ」です。
うしろぽっけは、そんなあなたの「代わりがいない絶望」を、仕組みで終わらせるための話をしたいです。
これは、あなたを楽にするための話であり、同時に、あなたが守ろうとしているその組織を、本当に存続させるための唯一の道でもあると考えています。
「自分がいなきゃ回らない」という万能感の毒
「代わりがいない」という状態は、実は猛毒です。最初は「頼りにされている」という実感がガソリンになりますが、気づけばそのガソリンで自分の身を焼いている。
現場でよくあるのが、事務局や担当者が一人で全部抱え込んで、ブラックボックス化しているケースです。
周りは「あの人に聞けばなんとかなる」と全てまる投げ。自分も「自分がやった方が早い」と抱え込む。
この共依存が、あなたを休ませない元凶です。
一度、自分が一週間インフルエンザで寝込んだ姿を想像してみてください。
スマホを握りしめ、高熱にうなされながら社内携帯の通知に怯える。
「あのファイルの場所は?」「今日締め切りの件、どうなってますか?」
休みのはずなのに、頭の中では仕事のチャットが止まらない。これ、休んでるんじゃなくて、ただ場所を移動して苦しんでいるだけですよね。
なぜこうなるか。
きっと、あなたが「情報」と「プロセス」を自分の頭の中にだけ保管してしまっているからです。
厳しい言い方をしますが、あなたが「自分がいないとダメだ」と思っている限り、組織は一歩も前に進みません。
あなたが優秀であればあるほど、周りは無能になっていく。あなたが休めないのは、あなたが優しいからではありません。
「自分がやった方が確実だ」という、ある種の傲慢さが、周りから成長と責任を奪っている側面もあるんです。
でも、それを個人の性格のせいにしても解決しません。
人間は弱い。楽な方に流れる。だからこそ、「善意」や「責任感」に頼るのをやめて、強制的に「情報がダダ漏れになる仕組み」を作るしかないんです。
マニュアルなんて誰も読みやしない
「属人化を防ぐためにマニュアルを作りましょう」なんてアドバイス、現場を知らない人間の言葉です。忙しい時にマニュアルを読み耽るやつなんて、現場には一人もいません。
必死に徹夜して作ったPDFが、共有フォルダの奥深くで誰にも開かれず埃を被っている。これこそ、事務局が一番虚しくなる瞬間です。
なぜマニュアルが機能しないのか。それは「探すのが面倒」で「読むのが苦痛」だからです。
結局、隣にいるあなたに聞いたほうが速い。だから、あなたの仕事は減らないんです。
独自視点で言わせてもらえば、目指すべきはマニュアル作成ではなく、「思考停止したまま、レールに乗せられる仕組み」の構築です。
例えば、
- 質問される前にスマホのトップ画面に「今日やるべきこと」が勝手に表示される。
- 複雑な判断基準を覚えるのではなく「AかBか」のボタンを押していくだけで作業が終わる。
- 報告書を書かせるのではなく、チャットの返信をそのままデータとして吸い上げる。
つまり、相手に「勉強させる」のを諦めて、相手を「仕組みの一部」にしてしまうんです。
これ、冷たいように聞こえますが、あなたを守る最大の防御です。
あなたが「どこに何があるか」を教える時間をゼロにする。
そのために、業務をデザインしていくんです。
「休みたいけど休めない」は、あなたのせいじゃない
結局のところ、あなたが休めないのは、あなたの能力が低いからでも、責任感が足りないからでもありません。むしろ、あなたが一人で踏ん張りすぎてしまった結果、組織が「あなたという個人」に依存しきってしまった、構造的な欠陥です。
根性論で自分を奮い立たせるのは、もう終わりにしましょう。
「自分がいないと回らない」という呪いを解くには、あなたの善意に頼らない、冷徹で、かつ誰でも触りたくなるような「仕組み」を間に挟むしかありません。
あなたがいない時間でも、スマホ一つで誰かが迷わず動ける。
マニュアルを読まなくても、画面のボタンを追うだけで仕事が終わる。
そんな「仕組み」があれば、あなたはもっと自由に心置きなく休めるはずです。
ひとりで抱え込む前に吐き出してください
組織・リーダー層の方へ
「あの人がいないと何もわからない」という状態は、組織にとって最大の爆弾です。その爆弾を解体し、誰でも回せる持続可能な体制を一緒に作りましょう。
個人事業主・担当者の方へ
「全部自分でやるしかない」と諦めていませんか?あなたの分身となるようなツールや、業務の整理をうしろぽっけがサポートします。
まずは、あなたの現場で起きている「代わりがいないリアル」を聞かせてください。
まずはその重たい荷物を一度、ここに置いてみませんか。