そんな現場の声をよく耳にします。デジタル化の正解は、必ずしも「最新のツール」を入れることではありません。
「Excelでいいし、SharePointで十分。」
その直感は、実は業務の本質を突いていることが多いのです。
今回は、巷に溢れるSaaSと、Excel・SharePointといった「手元のツール」を徹底比較し、今のあなたの業務に本当に必要なものは何かを紐解きます。
その業務、本当にSaaSが必要ですか?「ツール自炊」のススメ
「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉が広まり、あらゆる業務を専用のSaaS(クラウドサービス)で管理するのが当たり前の時代になりました。
しかし、バックオフィスの現場を支える私たちが忘れてはならないのは「ツールは目的ではなく、手段である」ということです。
1. 「Excelでいい」は、決して逃げではない
「まだExcelで管理してるの?」と言われることもあるかもしれません。しかし、ExcelやGoogleスプレッドシート、そしてMicrosoft 365ユーザーなら誰でも使えるSharePointリストには、専用SaaSにはない圧倒的な「自由度」と「即効性」があります。
業務の解像度がまだ低く、ルールが頻繁に変わるフェーズにおいて、ガチガチに固められたSaaSのワークフローは、かえって足枷(あしかせ)になります。
まずは、世の中の「専用SaaS」と「手元のツール(汎用ツール)」の違いを整理してみましょう。
【比較表】専用SaaS vs 汎用ツール(Excel/SharePoint等)
| 比較項目 | 専用SaaS(人事労務・会計等) | 汎用ツール(Excel・SharePoint・GAS等) |
|---|---|---|
| 初期コスト | 数万〜数十万円(導入支援など) | ほぼ0円(既存ライセンス内) |
| ランニングコスト | ユーザーあたり月額数百円〜 | 0円 |
| カスタマイズ性 | 設定の範囲内に限定される | 無限(ロジック次第) |
| 導入スピード | アカウント発行後すぐ(設定は必要) | 思い立ったらその場で作成可能 |
| メンテナンス | ベンダーにお任せ | 自社で管理が必要 |
| 学習コスト | そのツールの操作を覚える必要がある | 既存のスキル(関数等)が活かせる |
2. ツール選定の「分岐点」はどこにあるか?
「何でもExcel」も危険ですが、「何でもSaaS」もまたコストの浪費に繋がります。判断の基準は「情報の複雑さ」と「共有の範囲」にあります。
A. Excel / Googleスプレッドシートでいいケース
- 作業者が1〜2名の限定的な業務。
- 計算式が複雑で、頻繁にシミュレーションを行う業務。
- まずは「データの型」を決めるための、試行錯誤が必要な段階。
B. SharePointリスト / Power Automate でいいケース
- チーム内(5〜20名程度)で情報を共有・更新したい。
- 「申請→承認」といったシンプルなワークフローを自動化したい。
- データの履歴(いつ、誰が変えたか)を残したいが、専用ツールを買うほどではない。
C. 専用SaaSを導入すべきケース
- 法的遵守(コンプライアンス)が厳しく、頻繁な法改正対応が必要な業務(給与計算、電子帳簿保存法など)。
- 社外の不特定多数のユーザーとデータをやり取りする業務。
- 数万人規模の膨大なデータを、高度なセキュリティ下で管理する必要がある。
3. 「自炊」を支える強力な味方たち
最近では、特別なプログラミングができなくても、既存のツールを組み合わせるだけで「自分たち専用のシステム」を構築できるようになりました。
- Microsoft Lists(SharePointリスト)
Excelよりもデータ管理に特化しており、複数人での同時編集に強い。 - Power Automate
「メールが届いたらSharePointに保存する」「期限が来たらTeamsに通知する」といった、ツールの隙間を埋める自動化が得意。 - Google Apps Script (GAS)
スプレッドシートをボタン一つでPDF化したり、カレンダーと連携させたりする「ちょっとした便利」を実現。
これらを組み合わせれば、「月額数十万円のシステムと同じこと」が、今のライセンス料だけで実現できてしまうことも少なくありません。
4. SaaS vs うしろぽっけ:私たちが提案する「第三の選択肢」
専用SaaSは便利ですが、時に「私たちのやり方」をツール側に合わせることを強いてきます。一方で、完全な自炊は「作り手が不在になると壊れる(属人化)」というリスクを孕んでいます。
「うしろぽっけ」が提供するのは、その中間です。
【比較表】一般的なSaaS vs うしろぽっけの支援
| 比較項目 | 一般的な専用SaaS | うしろぽっけ(バックオフィス支援) |
|---|---|---|
| 業務の形 | ツールが決めた「型」に人間が合わせる | 現場の「ロジック」に合わせてツールを組む |
| コスト | 機能が増えるほど月額が上がる | 既存のツール(Excel等)を使うので月額0円 |
| サポート | 「操作方法」のサポートが中心 | 「業務の整理」から一緒に伴走する |
| 柔軟性 | アップデートを待つしかない | 明日からルールを変えることも可能 |
| デザイン | 統一されたシステム画面 | 使う人がより楽しくなるデザイン |
5. 地に足のついたデジタル化を
デジタル化の本質は、高いツールを買うことではありません。
「誰が、何のために、どの情報を扱っているのか」というロジックを整理し、それを最もストレスのない形に落とし込むことです。
もし、今の業務がExcelで回っていて、それで大きな不都合がないのであれば、無理にSaaSに移行する必要はありません。むしろ、そのExcelのロジックを少しだけ整えて、Power Automateで自動化を添えるだけで、業務は見違えるほど軽くなります。
「うしろぽっけ」は、あなたの後ろ側のポケットから、ちょうどいい道具をさっと取り出すような、そんな支援を心がけています。
「立派なシステムはいらないけれど、今のExcel作業をもう少し楽にしたい」
そんな、名前のつかない小さなお悩みから、一緒に紐解いていきませんか。
その「使いにくさ」の正体、一緒に突き止めませんか?
高い月額料金を払って多機能なSaaSを導入する前に、まずは手元にある道具を点検してみる。
「今のExcelのままでも、ここを整えればもっと楽になるはず」
そんな直感は、案外正しいものです。
うしろぽっけは、派手なシステムを売り込むことはしません。
あなたの後ろ側に控えて、絡まった業務の糸を一本ずつ解き、今のあなたにとって「ちょうどいい」道具を一緒に探します。
こんなお悩み、そのままにしていませんか?
- 「SaaSを導入したけれど、結局Excelを併用していて二度手間」
- 「SharePointはあるけれど、ただのファイル置き場になっている」
- 「もっと自動化したいけれど、どこから手をつけていいか分からない」
相談というより、まずは「今の状況を誰かに話してみる」くらいの気持ちで構いません。
業務の解像度が上がれば、進むべき道は自然と見えてきます。