「背中を見て育つ」は素晴らしい文化だけど。私たちが新人を3ヶ月で音信不通にしてしまう本当の原因

​月曜日の朝10時。

採用してまだ3ヶ月の、期待の新人くんの席が空いている。

遅刻かな? 電車遅れてるのかな?と。。

​そう思っていたら、総務の内線が鳴る。受話器の向こうから聞こえてきたのは、本人ではなく、知らない会社の、やけに事務的な声。

「私、退職代行サービスの○○と申します。貴社の鈴木様(仮)より、本日付けで退職したいとの依頼を受けまして…」

​現場に走る激震。

「えっ、先週まで普通に笑ってたじゃん!」

「飲み会も楽しそうにしてたじゃん!」

​…嘘です。本当は、みんな気づいていたはずです。

彼が日増しに死んだ魚のような目になり、質問に来る回数が減り、定時ダッシュで帰るようになっていたことに。

​今回は、多くの職場が陥っている「忙しいから教えられない」→「放置された新人が辞める」→「さらに忙しくなる」という、誰も幸せになれないサイクルの話です。

そして、誰も悪くないからこそ、外部の力を使ってほしいという提案です。

目次

​職人技への「憧れ」と、オフィスの「現実」

​まず誤解のないように言いたいのですが、先輩の背中を見て、技を目で盗み、長い時間をかけて一人前になる。そんな「職人」の世界や育て方を、私は心から尊敬しています。言葉にできない機微や、阿吽(あうん)の呼吸で仕事が進むかっこよさは、間違いなく一つの到達点です。

​でも、私たちが戦っている「今のオフィス」は、その時間軸では動いていません。

​職人の世界が「10年かけて一人前」を目指すものだとしたら、私たちの現場は「3日で請求書発行システムを覚えてもらわないと困る」という世界です。

​素晴らしい文化である「見て覚えろ(OJT)」を、短期決戦のオフィスに持ち込むとどうなるか。

それは「修行」ではなく、単なる「放置」になってしまいます。

​新人は、先輩のかっこいい背中を見ながら、こう思っています。

「先輩の動きが早すぎて、何が起きているか全く見えない…」

「これ、見てるだけで給料もらってていいのかな…(罪悪感)」

​先輩も、本当は言葉で伝えたい。でも、その時間がない。

結果として、尊敬すべき職人のスタイルが、オフィスでは「新人をつぶす壁」になってしまっているのです。

​「優しくしたい」のに「邪魔しないで」と思ってしまう苦しさ

​現場の先輩社員だって人間です。

新しい仲間が入ってきたら、手厚く教えてあげたいし、早く馴染んでほしいと思っています。ランチだって連れて行きたい。

​でも、現実は残酷です。

新人を採用する理由は「今の業務が忙しすぎて回らないから」ですよね。

つまり、新人が入ってくるタイミングこそが現場が「一番余裕がない時」なのです。

​新人が「あの、すみません…」と声をかけてきた時。

あなたはモニターから目を離さず、こう言ったことはありませんか?

​「あー、ごめん! 今ちょっとこれ締め切りだから、30分後に来て!」

​そして30分後、別のトラブルが起きて、あなたは席にいない。

新人はデスクでポツンと取り残され、古い共有フォルダを意味もなく漁るしかない。

​心の中では「あぁ、かまってあげなきゃ。暇させて申し訳ない」と思っているんです。

でも、目の前のメールを返さないと、自分がパンクする。

​溺れている人間に「泳ぎ方を教えてくれ」と言われても、教えられないんです。一緒に沈むだけだから。

この「優しくしたいのにできない」という自己嫌悪もまた、現場を疲れさせていきます。

​マニュアル作成は「重要だけど、緊急じゃない」から一生終わらない

​解決策はシンプルです。「誰が見てもわかる業務マニュアル(カンニングペーパー)」を作ればいい。

そうすれば、新人は先輩を待たずに自分で動けますし、先輩も「これ見といて」と言えるので罪悪感が減ります。

​そんなことは、全員が100万年前からわかっています。

でも、作れない。

なぜか?

業務を一番理解している「エース社員」が、一番忙しいからです。

​「マニュアルを作る暇があったら、自分で処理したほうが早い」

この呪文を唱え続けている間に、新人は辞め、また新しい人を採用し、また辞める。

その採用コストと教育コストを考えたら、一度立ち止まってマニュアルを作ったほうが安上がりに決まっているのに、日々の業務の波に飲まれて、それができない。

​誰も悪くありません。ただ、「仕組み」が足りていないだけです。

​そこで「うしろぽっけ」という選択肢

​社内の人間には無理なら、もう「外」に頼りませんか?

​私たち「うしろぽっけ」は、御社の業務を何も知らない「御社ド素人」です。

だからこそ、最強の「聞き役」になれます。

​私たちが、その忙しいエース社員の方の時間を少しだけください。

そして、新人の代わりに、私たちがしつこく質問攻めにします。

​「今の操作、早すぎて見えませんでした! もう一回お願いします!」

「『いつもの感じで』って、具体的にどういうことですか?」

「もしこの担当者さんが休みだったら、誰に聞けばいいんですか?」

​社内の新人なら「怒られそうで聞けない」ような初歩的なことも、私たちは空気を読まずに全部聞きます。

そして、その口頭での説明や、画面のスクリーンショットを素材に、「誰でもわかるマニュアル」を私たちが代わりに作成します。

​「人間関係」を守るために仕組みを作ろう

​新人が定着しないのは、新人の根性がないからでも、教育係が冷たいからでもありません。

お互いに「余裕がない」だけです。

​「うしろぽっけ」が間に入ることで、エース社員の方は「一度インタビューに答えるだけ」で済みます。

新人は「わかりやすいマニュアルがある安心感」を得られます。

​マニュアルがあるから、新人は自分で動ける。

自分で動いてくれるから、先輩は自分の仕事に集中できる。

仕事が早く終わるから、帰りに「今日どうだった? やっとゆっくり話せるね」と新人を誘える余裕が生まれる。

​そんな、本来あるべき「人間らしいコミュニケーション」を取り戻すために。

面倒なマニュアル作成やフロー整備は、全部私たちに投げてください。

​「実は、来月また新人が入ってくるんです…(恐怖)」

そんな担当者様。まだ間に合います。まずはその「恐怖」を共有するところから始めましょう。

「教える時間がない」のは
あなたのせいではありません。
その罪悪感、私が引き取ります。

とりあえず
「マニュアル作成」を
相談してみる
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